うまれたての宇宙
わたしは、1001KISSESと題したデカルコマニ技法を利用したシリーズ作品を、五色の絵具をチューブから直接紙に絞り出して、もう一枚の紙で挟み込み、グラスの底などを使って版画の制作のように圧力をかけて、絵具を押し広げる工程でつくります。
絵具の量や配分、押し広げる動きや力加減によって、二枚の紙を剥がしたときに、左右対称の、しかしよくみると微妙にことなる予想外の色かたちが現れます。二枚の紙をならべて、奇妙なかたち、鮮やかなグラデーション、偶然に生じた葉脈のような絵具の凹凸をながめて味わいます。
水彩絵具の表面は最初は濡れて輝いていますが、乾くにつれて、ザラついた艶消しにみるみる変化していくのです。
うまれたてのデカルコマニの輝く姿は、制作したわたしだけがみることのできる詩だといえます。
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